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野犬
野良犬と野犬、違いは何だろうか。
言葉通り、野良犬は「野にいる良い犬」、野犬はただの「野にいる犬」。
この日、夕方に一人で河川敷を散歩していた。
周りにはほとんど誰もいない。体操している人が最初に目に付いた。
この日は新しいデジカメを買った日だったので、いろいろ風景を撮ろうと思い、川のほうへ近寄った。
すると…。
ワン!!
いきなり川の前から大きな白い犬が現れた。
首輪は…ない。
周りを見たが飼い主も…いない。
犬と目を合わすと、
ワン!!ワン!!
ダッダッダッダッ!!
走ってこっちに向かってきた。は、はやい!
襲ってくる気満々の走り方だ。
「こっちが何もしなければ何もしてけえへんのが犬ちゃうのー!?」という常識が崩れ去った。
自分と犬との距離は約100メートル。
が、しかし、犬は方向を変えて横に走り出した。
「え??」
ワン!!ワン!!
ワン!!ワン!!
ワン!!ワン!!
鳴き声が増えているような…。
犬の走った先を見ると、同じような犬がもう1頭、いや、2頭、
いや3頭、どんどん増える!!
合計で4匹の犬が同じ場所に集まった。
そして皆してこっちを見ている。今にも走ってきそうだ。
絶体絶命のピンチ。
一匹相手なら刺し違えてでもやってやるが、4匹相手だと多勢に無勢。
「わ、分かった。帰るよ。」
こっちが走れば犬が追ってくるだろう、ここはゆっくり歩こう…。
普通に引き返した。
ワン!!ワン!!
ワン!!ワン!!
鳴き声がこだまする。
犬の方を見ると、さらにもう一匹茶色い犬が現れていて、
その犬とさっきの4匹の犬がケンカのようなことをしていた。
チャンス、今のうちに遠くに。
無事に遠ざかることが出来た。九死に一生の出来事だった。
もし、襲ってきていたなら、さっき体操していた人に助けを求めていたかもしれない。その人は強そうだったし。
空もすっかり暗くなり、帰ろうと思って、帰り道にあった立て札を見つけて読んでみた。
野犬注意!
は、はやく言ってくれ…。

河川敷到着。既に夕方。奥に見えるのは梅田の街。

飛行機撮影。

暮れなずむ町。

さらに暮れなずむ町。

めでたしめでたし。